褪せぬ名曲、滾る細胞

<<気温がおバグり申し上げている今日この頃、スタジオジブリ トリビュートアルバム『ジブリをうたう』を毎日聴いています。

ジブリの曲っていいよね。
というのを再々々々々々々々々々認識させてくれるこのアルバム。お気に入りの数曲についてちょこっと感想を。


カントリー・ロード/松下洸平

松下洸平、歌上手いんやな……!!
歌手としての彼のことはあまりよく知らなかったのだが、深みがあって良い声をしている。ずるいぞ。
以下歌い方好きポイント。

・最初のサビ始まりの「カントリー・ロード」の「ド」の収め方
・「さみしさ 押し込めて」の「て」のタイトめの処理
・「故郷の街」の「故郷」の言い方
・「帰りたい 帰れない」の「ない」の音程
・最後の「カントリー・ロード」の「ロ〜〜〜〜ォ↑オ↑〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(2段階ファルセット)」

あとゴスペルアレンジがめちゃくちゃ良い。歌声そのものが生命讃歌というか、存在を力強く肯定してもらえるような気がする。「行かないさ 行けない」「帰りたい 帰れない」決意と本音とが交差する歌詞が切ないんだけど、それでいいんだがんばれよ、と背中を押してくれる夕陽のようなパワーを感じた。原曲よりだいぶテンポが速いのも元気が出ていいな!
もはやこのアルバム関係ないが、元々の原曲の「yesterday」という歌詞に「(思い出)消すため」と韻を踏むような歌詞を当てたの天才だと思う。

サビのブラスの合いの手、
カントリー・ロード(ッタララーラ↓)」
「この道(ッタララーラ↑)」
の語尾のこれ、↓ ↑ 、好き。

落ちサビで伴奏がピアノメインになってオオ〜と思ってたらラスサビで転調してオオオオオオオオオオオオオオオオ


◆いのちの名前/幾田りら

ンンン唯一無二の声質……!!YOASOBIのikuraちゃんの時と若干声の出し方が違うような気がする。りらちゃんの歌声はずっと聴いていたいくらい気持ちが良くて、この曲カバーしてくれてありがとう(大感謝……)になった。透明感と時折混じるエッジボイスが良い。ベースがpizzで動くの好き。


◆君をのせて/家入レオ

アレンジ良すぎて狂う。

冒頭、マジで何の曲かわかんなかった。中島みゆきの『地上の星』が始まったかと思った。双方宇宙空間から地球を見てる俯瞰系楽曲……というのはさておき、1小節ずつ和声が変わる背後でドラムスがリズムを入れるという構成が同じだからそう感じるんでしょうね。原曲のテテトテテトテテトドドドドドドの始まり方も大好きなんだけど、アレンジ版のギターで刻む感じもいいな〜とフンフンしてたら0'17〜のヴァイオリンでぶん殴られた。エッかっこよすぎ、、、、、、、シンコペーション3音×2の後のタン、タカターンのターン(2拍目裏)でバチコーン和声変わるの良すぎない、、、、???(※まだ歌始まってない)

0'43〜Aメロ下の句から入ってくる右耳のギター、Bメロを誘うフレーズとしてくそエモーショナルなことをしておりア〜〜!!ただ下ってくるんじゃなく途中で装飾がつくの最高最高。

Bメロの合いの手ヴァイオリン、「さあでかけよう(1段階目)」→「ひときれのパン(2段階目)」で音が上がって気持ち高まってんの良い。「つめこんで」の「で」の伸ばしの裏でキレよくアグレッシブに動いててかっこいい。

そんでサビ、サビなんだけど全部好きヴァイオリン。「熱い想い」から「母さん」までの間の剥き出しになるところの流麗さ。「かあさ(タリラー)ーんが(タリラー)ーく(タリラッタリラー)」←タリラッタリラーのやみつき加減……

2番「地球はまわる( ピョロ~~~~ロロロ~)」
その音は我が友ティンホイッスルではないか?

「きらめく灯」の後に、1番ではBメロ前に置かれてたエモフレーズに似た音形がヴァイオリンを伴って入ってくるの激激に滾る。

ヴァイオリンソロ!!イントロの再現発展系ですね。2'21〜の怒涛の移弦がハイパー美しく決まっておられる。頭で言及した2拍目裏で音変わるやつがまたバチコーン入って力強く弾き切り、

ドドドドドンドドドドドッ「とぅ

さああああああああああああああああああああああああああああああ

ここの音のはめ込み完ッ璧すぎて脳汁が止まらない。気持ちいい。最高。やばいねもう。そして満を持して飛び込んでくる家入レオ様の切れ味。1回目の「父さん」と明らかにボルテージ違うのがわかる。すごい。んでまたヴァイオリンがやばいんですけど、「熱い想い」の裏にかかるやつ、1回目は緩やかな上昇形なのが2回目は下降形のシンコペーションでしかもめちゃくちゃ最初のアタックが強い。弓の毛が弦を噛む音が聴こえるくらいもう激情迸る感じでアツ〜〜〜!!あと1回目は1本だけど2回目は2本(以上)でゴリゴリに弾いてますね。あの装飾なのかなんなのかわからない目まぐるしい舞い、好きすぎて頭がおかしくなりそうだ……

後奏のデュオも大変良く、最後上の人は音変わらずロングトーンで下のハモリやってる人が動いて終着駅に運ぶっていうのがハオ。

もうヴァイオリンのパート全部歌えます。


◆テルーの唄/Little Glee Monster

手嶌葵しか勝たんとか思っててすみませんでした。良〜〜〜〜!!!!ソロとコーラスとの融合とそれぞれに聴きごたえがある。アレンジがヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲《四季》の《冬》の2楽章のような、優しい雨みたいな雰囲気なのがね……とっても良い。慈雨と言うのかな。2・4拍目に入る短いコーラスの層が雨だれのようで。2番の後でサラッと転調していることに今気づきました。「あなたもきっと寂しかろう」の「あ」と同時に入ってくるベースの動きとその先の音数豊かなBメロが好き。原曲の厚く揺蕩う弦楽アンサンブルもたまらないんだけど、アレンジ版のビート感も心地よいな……と思います。


◆ひとりぼっちはやめた/満島ひかり

満島ひかりちゃんのお声ってなんでこんなにかわいいの???むり。


時には昔の話を/渋谷龍太

そもそも原曲をあまりちゃんと聴いたことがなかったので、アレンジがどうとかいうよりシンプルに曲の良さに溜息が出てしまった。なんだこのノスタルジー…………そして加藤登紀子さんも渋谷龍太さんも歌が上手い……………………

1番より2番の方が伴奏の音が増えて複雑になる構成大好きなんだけど、2番Aメロの裏で歌う弦楽器の旋律と、Bメロの合いの手「小さな(タリラー)くやに(タリラー)いく人も(タリラー)しかけ(タリラー)」が良すぎる。入るタイミングが1拍目裏→3拍目表→1拍目裏→3拍目表になってるとこが。

からのサビ、歌の熱量を底上げするストリングスやば〜〜〜〜〜いアアアア〜〜〜〜〜〜!!!!!!「嵐のように毎日が燃えていた」のチェロみんな聴いてくれ〜〜〜!!!!泣きそうんなるマジで。ラスサビの同じ旋律の「今でも同じように見果てぬ夢を描いて」の裏の方はより動きが細かくなってて跳躍入ったりとかして情緒が情緒が情緒がアアアア……………


はい、こんな感じでところどころ激しく悶えながら聴いてます。他の曲も、フォロワーさんの好きなアーティストだ〜とか人選パネェ〜とか思いながら楽しんでいる。プロデューサー武部聡志さん、ありがとうございます。感謝……